![]() 中医学は、数千年にわたる中国古代哲学に端を発する伝統医学です。その基本となる理論には「整体観念」と「弁証論治」が挙げられます。「整体観念」は、人間は宇宙の一部としてとらえ、自然環境、人体、社会環境の変化と調和し、生・老・病・死の生命過程を他の生物同様に経るという思想です。一方「弁証論治」は、疾病の過程を患者の年齢、体質、季節、生活習慣、居住地域等の個々の要因を総合的に分析し、疾病の特性を把握し、それぞれに適した診断(証)を導き出し、適切な食材および中薬を選定し、食養生あるいは治療を実施する方法論です。 中医学における最も重要な目的は、疾病の未然予防ならびに健康長寿の実現です。発病後に治療策を講じるのではなく、未病段階において「治未病」の理念に基づいた予防を重視する点が特徴です。 さらに、中医学理論には、「陰陽五行学説」、「病因学説」、「精気血津神学説」、「蔵象学説」、「経絡学説」、「診断学」ほか「四季五味論」、「昇降沈浮」など、複数の独自理論が含まれています。また中医学の発展には、『黄帝内経』『傷寒論』『金匱要略』『神農本草』などの古典書物の役割が大きく、現代の中医学に繋がっています。 薬膳とは、中医学理論に基づいて食材、中薬を組合わせた料理であり、営養、効果、色、香り、味、形などを考慮した食養生の方法で病人を対象とする食事です。現在は健康維持、病気予防・治療効果などの作用がある食事として呼ばれています。薬膳と聞くと、いわゆる漢方の生薬や薬草など特殊な食材を使った料理を想像しがちですが、ただやみくもに生薬を使っただけでは薬膳とは言いません。重要な事は「中医学理論に基づいている」という点です。 そして、薬膳は食材だけの理論ではなく、「二十四節気」「中医学的体のしくみ」「食材の五気六味」「五臓六腑」「陰陽」と「五行」そして「体質と薬膳」の関係などなど、さまざまな理論の裏付けがあって成り立っています。これらの理論を合理的に組み合わせ、環境と条件に沿った食養生を施すことが重要です。
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