暮らしの中の身近な食薬        No.008

トマト













日本にはオランダ人によって、18世紀のはじめに伝えられたと言われています。日本に初めて伝えられたトマトは、今のミニトマトに似ている「ほうずきより大きい」程度の小さな種類でした。あざやかな色あいからおいしい果実と言うより、むしろ毒のある危険な果実だと思われており、食べものとしてより観賞用(かんしょうよう)に用いられたようです。
食べものとして栽培され始めたのは明治に入ってからです。明治時代に入って食べものと認められたものの、強いトマト臭が嫌われ外国人用としてごく一部に作られ、なかなか一般に広がりませんでした。広く一般の人が食べるようになったのは、昭和に入ってからのことでした。大正から昭和にかけて、洋食屋などで使われたケチャップなどでトマトの味を知り、それがもとで生食するようになりました。
食べもの用トマトは、昭和に入ってから西洋野菜の一つとして徐々に増え始めました。トマトが野菜として多くの人が食べるようになったのは、第二次大戦後です。消費は確実に伸び、多くの品種が登場し、全国各地に産地が出来ました。

<効 能>
トマトは清熱瀉火類に分類されます。熱病による煩渇、健胃消食作用による食欲不振、消化不良に効果があります。トマトに多く含まれるリコピンには抗酸化作用があり、体内で活性酸素を除去してくれます。生活習慣病、美容にとてもいい食材です。カリウムも多く含まれており、高血圧の予防にもいい食材です。また、消食作用があるためお肉の付け合わせにオススメです。

<オススメの食べ方>
『陸川本草』『経験方』には生食で食べるのがいいと書かれています。ただし、冷えが強い場合は熱を加えて加熱して食べる方がおススメです。

金柑とトマトのスープをご紹介!
ストレスなどで食欲がなく、気分がめいる時に、金柑と
トマトの温かいスープはいかがでしょう。
(参考:中医薬膳学 辰巳 洋著)

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