中国で最初の薬学専門書『神農本草経』では365種類の食薬を、使う目的によって分類。元気で長寿を望むとき使うもの「上品」、病気を予防するために使うもの「中品」、毒性強く薬効強く、病気を治療するもの「下品」とあります。薬膳学が中医学の進歩とともに成熟期に入り、まとめられた書物が李時珍の『本草綱目』。食療と薬膳の内容も多く、効能よりも、食薬の持つ性質、味、帰経、食品群による分類が書かれ、現代の考え方に近いものとなっています。この両書の分類を参考にしてできた、主編 辰巳洋、日本国際薬膳師会編『早わかり薬膳素材』の「上品、中品、下品」を基に、暮らしの中の身近な食薬を紹介してゆきます。

 No.  081
食 薬 名  三つ葉
区   分  下 品
分   類  辛温解表類
性味/帰経  平(温)、甘、辛、苦/心、肺
働   き  1.祛風止咳
 2.利湿解毒
 3.活血止痛


三つ葉の原産地は、南サハリンから朝鮮半島、中国、日本です。流通している三つ葉の殆どは水耕栽培なので通年販売さていますが、三つ葉の旬は春で、土耕栽培では土に微生物やミネラルが豊富に含まれており、三つ葉本来の味や香りが強くなります。流通している三つ葉は主に3タイプあり、それぞれ食感や香りが異なります。糸三つ葉(青三つ葉)は、水耕栽培で通年手に入り、茎まで緑色で柔らかいのが特徴です。根三つ葉は、土耕栽培で、根っこまで食べられる。香りが強くシャキシャキした歯ごたえがあります。切り三つ葉は、茎を白く軟化させて育てたもので、香りが上品でお正月のお雑煮などによく使われます。 三つ葉の性味は、平(温)、甘、辛、苦です。帰経は心と肺です。三つ葉は、袪風止咳、利湿解毒、活血止痛の働きがあります。三つ葉の香りには、イライラを鎮め、食欲を増進する成分が含まれています。

出典:薬膳素材辞典(辰巳洋著)
執筆者:Web部 中島悦子

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