 葱白

葱は中国の西部、中央アジアの高原地帯が原産で、日本には朝鮮半島を経由し、1000年以上も前に入ってきたと言われ、『日本書紀』や『万葉集』にも登場しています。関東では白い部分の多い根深ねぎ、関西では青い葉の部分を食べる葉ねぎが好まれています。葉の白と青の部分において、白い部分の方が薬効は強くなります。「葱白(そうはく)」の白は、この白い部分です。
ねぎ特有の香りと辛味のもとは「アリシン」という成分で、血行をよくして体を温め、疲れのもとになる乳酸を分解してくれます。また、胃液の分泌を助けるので、胃腸の働きがよくなり食欲改善、たっぷりの食物繊維とぬめり成分は、便通の改善になります。青い葉の部分は、カロテンやビタミンC、カルシウムやカリウムといったミネラルが豊富に含まれています。
<効能効果>
辛温解表類/温性/辛味/肺・胃
発汗解表:外感風寒の発熱、悪寒
散寒通陽:陰寒内盛の四肢の冷え、脈微、腹痛
解毒散結:瘡瘍腫毒
IT部おすすめ
葱をたくさん使ったお料理をご紹介しましょう。
豆腐と葱の焼き煮 (参考:中医薬膳学 辰巳 洋)
材 料:木綿豆腐1丁、淡豆鼓10g、葱1本、塩、胡椒、サラダ油
作り方:(4人分)
①葱は斜めに切る
②豆腐は2×4くらいの大きさに切り、両面に片栗粉を薄くつけてフラ
イパンで軽く焼く。
③鍋を熱し、油を入れて淡豆鼓を炒めてから、➁と水250㏄を加えて
煮込む。
④水の量が半分くらいに減ったら、葱と塩を加え最後に胡椒を加える。
効 能:調和陰陽
豆 腐:甘・寒/脾・胃・大腸経に入る。生津潤燥、益気和中、清熱解毒
淡豆鼓:辛・甘・微苦・寒/肺・胃経に入る。解表除煩
葱 :辛・温/肺・胃経に入る。発汗解表・散寒通腸 |
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