暮らしの中の身近な食薬        No.027

サツマイモ











サツマイモは、メキシコを中心とする熱帯アメリカで生まれ、紀元前800~1000年ごろには、中央アンデス地方でサツマイモがつくられていました。
日本では1600年ごろ、中国よりつたわりました。琉球から薩摩に伝わったので、サツマイモとよばれています。中国から来たいも=からいもとか、中国での名前と同じく、かんしょ、ともよばれていたそうです。八代将軍吉宗のころに、蘭学者の青木昆陽によって全国に広められ、今の埼玉県川越市あたりはサツマイモの産地でした。江戸から十三里あったので、ここから来る焼きいも屋のことを「十三里」とよんでいました。それにひっかけて、焼きいも屋が「栗(九里)より(四里)うまい十三里(9+4=13)」とふれて売っていたそうです。さつまいもは補気類に分類されます。

性味/帰経  平性/甘味/肺・脾・腎・肝
効能効果   益気健脾:脾胃虚弱、無気力、疲れ、食欲不振
       和胃調中:吐き気、ゲップ、消渇
       潤腸通便:便秘
       退黄通乳:黄疸、母乳が少ない

さつまいもにはビタミンCが多く含まれ、吸収を促すには腸の働きを良くすることが大切です。

IT部おすすめ【ぽてと】
補気健脾作用のさつまいもに、脾を補う蓮の実を加えて薬膳の効果を高めた「ぽてと」をご紹介します。

材 料  白あん・・・・・・・・150g
     ゆでた卵黄・・・・・・1個
     蓮の実・・・・・・・・15g
     さつまいも・・・・・・150g
     黒胡麻・・・・・・・・少々
     卵黄・・・・・・・・・1/2個
     みりん・・・・・・・・少々

作り方  1,白あんに卵黄の裏ごしを入れて、しっかり混ぜ合わせて黄味あんを作る。
     2.さつまいもを皮ごと蒸して皮をむいてつぶす、やわらかく煮た蓮の実を混ぜ
       ①と合わせる。
     3.②を8等分にして、ラップで包んで茶巾に絞る。
     4.卵黄にみりんを少々いれてつや卵をつくり、上部に塗って黒胡麻をつける
     5.200℃のオープンで5分ほど焼く。

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