暮らしの中の身近な食薬        No.026

冬瓜(とうがん)











冬瓜はインドが原産といわれ、3世紀頃に中国に伝わり、5世紀頃には日本にも伝来したと考えられています。奈良時代の「正倉院文書」などでは「冬瓜」や「鴨瓜(冬瓜の和名)」の記載があり、平安時代の「本草和名」では「白冬瓜」の項目で、「和名 加毛宇利(かもうり)」と記載されるなど、昔から日本に存在していたようです。
冬瓜の由来は、冷暗保存をすれば冬まで長持ちするため、冷蔵庫のない時代、長く保存できる野菜でした。「冬まで保存が効く野菜」これが冬瓜の由来です。

冬 瓜  微寒/甘・淡味/肺・大腸・膀胱
     利水滲湿類
     清熱解毒・利水:熱中症やむくみ、利尿作用
     生津止渇:消渇、口渇

冬瓜皮  涼性/甘味/脾・小腸
     利水滲湿類
     利水消腫・清熱解暑:暑熱煩渇、利尿作用

冬瓜子  寒性/甘味/肺・胃・大腸・小腸
     化痰止咳平喘類
     清肺化痰・消廱排膿:痰熱咳、黄疸、肺化膿症、腸廱(虫垂炎)
     利水袪湿:淋病、膀胱湿熱による白濁、オリモノ、排尿痛、排尿困難、浮腫

IT部おすすめ【とうがんスープ】

材 料  とうがん200g、豆腐1/2丁、わかめ適宜、塩、酢、ごま油、各小匙1

作り方  ①とうがんの皮と種は取り、豆腐とともに一口大に切る。
      わかめは適当な大きさに切る。
     ②水800mlにとうがんを入れ火にかける。柔らかくなっ
      たら豆腐とわかめを加え、塩・酢・ごま油で調味する。
     ※とうがんの皮と種は別の鍋で水と煮て濾して②に加えて
     も美味しく効能が得られます。

効 能  清熱利尿解暑

とうがん・豆腐・わかめを使った冬瓜スープは甘・涼(寒)で夏風邪の熱渇によいです。IT部おすすめです。ぜひ作ってみてください。(参考:中医薬膳学 辰巳洋著)

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