暮らしの中の身近な食薬        No.023

トウモロコシ









とうもろこしの原産地起源は明確にはわかっていませんが、有力な説として、原産地はメキシコ、ボリビアなどの中南米付近と言われています。起源は今から約5,500年から7,500年ぐらい前といわれています。とうもろこしが世界に広まったのは、15世紀末にコロンブスがアメリカ大陸からスペインへ持ち帰ったのがきっかけと言われています。日本へは1579年にポルトガル人が伝えたのが最初で、江戸時代にある程度広まりました。その後、明治時代に入ってアメリカから種実を導入し、北海道で栽培されるようになり、全国に普及しましたとされています。

<食材の効能>
去湿類の利水滲湿類に分類されます。平性/甘味/肝・胆・膀胱
利水消腫:むくみ、小便不利(とうもろこし・髭)
利水退黄:黄疸(ひげ)
健脾益肺:疲労、腹脹、食欲不振、食小(とうもろこし)
とうもろこしに含まれる必須脂肪酸であるリノール酸には、コレステロールを下げ、動脈硬化の予防になります。

IT部おすすめ
とうもろこしの皮やひげも、捨ててはもったいないです。煎じてお茶にしましょう。そして実はお粥にしましょう...。(参考:中医薬膳学 辰巳洋著)

とうもろこし茶(2人分)
材 料:新鮮なとうもろこしの皮とひげ1本分
    皮つき生姜薄切り5枚
作り方:とうもろこしのひげはフライパンでキツネ色まで炒ると
    香ばしくなる。
    鍋に材料がかぶる位の水を入れ、30分間煎じる。材料を
    濾しとって飲む。
効 能:健脾祛湿
    とうもろこし:平、甘/脾、胃、大腸、肝、腎、膀胱、心、小腸 清熱利湿、健脾益肺
    生姜:温、辛/肺、脾、胃 発汗解表、温肺止咳
    合わせて発汗祛湿と健脾利湿によって湿邪を取り除く。

とうもろこし粥(2人分)
材 料:米60g、とうもろこし1/4本(実50g)、はと麦10g、
    大葉3枚、塩
作り方:①はと麦を弱火で20分間煮る。
    ②生のとうもろこしの実を包丁でこそげる。
    ③大葉をみじん切りにする。
    ④米・はと麦(汁も)に水を併せて500ml加えて粥を作る。
    ⑤最後にとうもろこしを入れ、沸騰させてから大葉を入れ、
     塩で調味する。
効 能:健脾祛湿
    とうもろこし:平、甘/脾、胃、大腸、肝、腎、膀胱、心、小腸 清熱利湿、健脾益肺
    はと麦:微寒、甘、淡/肺、脾、胃 利水滲湿、健脾補肺
    大葉:温、辛/肺・脾 発表散寒、行気寛中


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