白きくらげ

きくらげは日本や中国などアジアに分布し、日本では古くから食べられていました。江戸時代の「本朝食鑑」(1697年)に「木海月」の名で紹介されています。また「菜譜」(1698年)にも「木耳」として栽培法が記載されています。これらの文献には「諸木に生ず」と記されているので、比較的手に入れやすい食材だったようです。明治時代に編纂された「古事類苑」には、後水尾天皇が寛永三年(1626年)に二条城に行幸した際に振る舞われた膾(なます)の材料の1つとして「木耳」が記載されています。(野菜ナビ 参照) また、白きくらげは日本での栽培が難しく、中国からの輸入がほとんどです。日本で初めて、岡山理科大がビナン株式会社と共同で人口栽培に成功しています。
<効能効果>
白きくらげは中国語で銀耳(ぎんじ)と書かれ、滋陰類に分類され津液や血を整えます。肺陰虚症による、咳や皮膚の乾燥や、口渇、微熱に効果があります。常食して初めて効果が出始めます。免疫機能増強作用があり、これからのインフルエンザが流行する時期にはお薦めです。
<食べ方>
インタビューの吉開さんからご紹介いただいた、トロトロに煮て食べるのが一番お薦めです。生では食べられないので、デザートやスープで使いましょう。
白きくらげのデザートをご紹介(中医薬膳学 参考)
【材 料】
白きくらげ10g、黒きくらげ3g、枸杞子適宜、蜂蜜適宜
【作り方】
① 白きくらげと黒きくらげは温水で戻し、洗ってからカップ4杯の
水で柔らかくなるまで煮る。
➁ 黒きくらげは途中で取り出し細かく切り、①の上にのせる。
③ 戻した枸杞子を彩りよく飾り、蜂蜜をかけて混ぜながら食べる。
【効 能】滋陰養血・潤燥通便
のどの渇き、皮膚乾燥、便秘にもよいとされています。 |
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