▶︎狭山茶(茶葉) ▶︎小茴香 ▶︎岩出山凍り豆腐(豆腐)
▶︎羽島十六ささげ(豇豆) ▶︎蚕豆(そらまめ) ▶︎海っ子ねぎ
▶︎三豊(みとよ)ナス ▶︎ひともじ(葱白) ▶︎ハタハタ
▶︎そうめん南瓜 ▶紅花(こうか) ▶︎仙台セリ
▶︎カーボネロ ▶︎もんげーバナナ ▶︎吹田くわい
▶︎萬福寺人参 ▶︎菊芋  


2019.12
狭山茶(茶葉):埼玉県所沢市
分   類:清熱類
性味/帰経:涼、苦/心、肺、胃
働   き:清利明目、生津止渇、消食止利、利尿消腫
食材紹介者:宮崎早苗

私の住む所沢は、狭山茶の名産地です。お茶の産地の中でも、最も北に位置し、茶葉にとっては寒地なので、葉肉が厚く、うまみが濃いのだそうです。『お茶は狭山でとどめさす』というように、苦味、渋味、甘味があり後味がスッキリとした、美味しいお茶です。お茶を買いに行き、お店の中が香ばしい香りがしていたら、ほうじ茶も買わずにはいられません。冬のほうじ茶は、ほっこりするのに、無くてはならない味です。最近は、各農家で紅茶も作られるようになりました。それぞれの農家で、紅茶の味が違い楽しみの一つです。


2019.11
羽島十六ささげ(豇豆):岐阜県羽島市
分   類 : 補気類
性味/帰経 : 平、甘/脾、腎
働   き : 益気健脾、補腎止帯
食材紹介者 : 塚田 真帆

十六ささげはさやの中に16粒ほどの豆が入っているので、この名前が付いたそうです。さやの長さは30~50㎝ほどあり、通常のささげより柔らかく油との相性が良いのも特徴。仕事で関西地方に住むことになって、初めてこの長いささげを知りました。おひたし、胡麻和え、油炒め、煮物など何でも美味しいです。補気類なので、脾胃虚弱の食欲不振や疲労回復に効果が期待できます。薬効を得るには茹で過ぎないのがコツです。


2019.10
三豊(みとよ)ナス
分   類 : 理血類
性味/帰経 : 涼、甘/脾、胃、大腸
働   き : 清熱止血、消腫利尿
食材紹介者 : 森 佳子

三豊ナスは、古くから香川県三豊市をはじめ香川県の西讃地域で栽培されてきました。普通の水なすと比べると大きさは3倍ほど(300g~400g)もあります。加熱すると、果肉はとろけるような柔らかさで、トロッとした食感が魅力です。大きいのですが、コロンとした形がかわいい地元自慢のナスです。
おすすめの簡単調理は、フライパンにオリーブオイルをしき、たて半分に切った三豊ナスの果肉を下にして入れ、ふたをしてむし焼きに。火が通ったら、かつお削りぶしとポン酢をかけます。(ウスターソースも合いますよ)三豊ナスは香川県のローカル野菜ですが、最近、人気が高まり全国に出荷されるようになっています。見つけたら是非召し上がってください。


2019.09
そうめん南瓜(南瓜)(岡山県倉敷市)
分   類 : 補気類
性味/帰経 : 温、甘/脾、胃
働   き : 補気健脾
食材紹介者 : 藤田有美

そうめん南瓜(そうめんかぼちゃ)、アメリカ大陸原産のウリ科の西洋カボチャの一変種です。日本入ってきたのは明治時代と言われ、そうめんなんきん、そうめんうり、金糸瓜とも呼ばれています。収穫は7月から8月ですが、保存性に優れており冬に食べることもできます。色はうすい黄色で味は淡白。シャキシャキとした食感が特徴です。皮はむかず輪切りにして茹でると、果肉がほぐれて素麺状になります。茹で過ぎると柔らくなり食感が楽しめないため、箸が通るくらいになったら水で冷やします。そうめんのように麺つゆで食べたり、三杯酢で酢の物にするのが一般的ですが、マヨネーズで和えたり、中華サラダにしたり、炒めものに入るのもおすすめです。


2019.08
カーボネロ(黒キャベツ)千葉県長生郡長柄町  
分   類:補気類
性味/帰経:平、甘/胃、腎
働   き:補中益気
食材紹介者:福室愛子

カーボネロは結球しないキャベツで、黒キャベツとも言われています。カーボネロはイタリア、トスカーナ地方では古くから栽培されていて、とてもポピュラーな食材です。黒キャベツといっても濃い緑色で一枚葉です。ビタミンが豊富で繊維も風味も強いので煮込み料理に向いています。ロールキャベツ、ミネストローネ、パスタの具等。ほろ苦さのある少し春菊に近い香りもします。しっかり火を入れて美味しさを引き出してくれる野菜です。近年、千葉の農家さんでも栽培されています。


2019.07
万福寺人参 神奈川県川崎市
分   類:補益類(養血類)
性味/帰経:平(微温)・甘/
      肺・脾・胃・肝
働   き:養血益肝明目・斂肺止咳・
      健脾化滞
食材紹介者:日高 和子

この人参は長さが60~80cmもあります。新聞誌を広げて両端に届く長さに驚かされます。川崎市の万福寺では昭和7年ごろから滝野川人参(東京大長人参)として生産していたそうですが、戦後品種改良され、正式名称「万福寺鮮紅大長人参」として栽培されました。「日本一長い人参」として農林大臣賞も受賞しましたが、徐々に生産が減少。最近地域の有志により伝統野菜として復活しました。甘味と香りの強さが特徴。昔ながらの人参の味がします。


2019.07
小茴香(ショウウイキョウ)東京都調布市
分   類:温裏類
性味/帰経:温・辛/腎・脾・胃
働   き:散寒止痛、理気和胃
食材紹介者:冬木 れい

小茴香は、平安時代、中国から渡来した生薬。種子は甘い香りと苦みが特徴で、消化促進消臭に効果があり、今も安中散、太田胃散、仁丹などに配合されています。食材としては、香辛料=五香粉の原材料のひとつで、またカレーやピクルスのスパイス=フェンネルとしても馴染んでいます。最近、種子だけでなく生の葉や鱗茎部分も、夏野菜として出回るようになりました。調布市の直売所には小茴香の株が青々と並んでいます。魚料理、サラダ、スープなど香りづけや、葉を刻みいれ餃子の具にしても美味。葉はドライ保存も可です。


2019.06
蚕豆(そらまめ) 埼玉県所沢
分   類:祛湿類(利水滲湿類)
性味/帰経:平・甘/脾・胃
働   き:健脾利湿、補中益気
食材紹介者:宮崎 さなえ

蚕豆はマメ科ソラマメ属で、大豆、落花生、豌豆、隠元豆、ヒヨコ豆と共に6大食用豆と呼ばれています。日本には奈良時代に伝えられました。名前の由来は実の形が蚕に似ているからだそうです。水の代謝を調整する働きの祛湿類で、むくみなどの症状や、カリウムを多く含むことから塩分を排泄する働きがあり高血圧にもよいとされています。露地物は通常秋に種をまき、春に花を咲かせて5月頃収穫されます。所沢でも10月に種をまき、6月に収穫します。鹿児島産は年末頃から出荷されますが、旬は4月から6月にかけてで、その多くは埼玉産です。実がやわらかく甘く本当にさっと湯がくだけで出来上がります。今が旬でおすすめです。


2019.06
ひともじ(葱白) 熊本
分   類:辛温解表類
性味/帰経:温・辛/肺・胃
働   き:発汗解表・散寒痛陽
食材紹介者:市川 兼二朗

熊本の郷土料理で人気が高いのが馬刺し、からし蓮根ですが、もう一つ人気が高いのが「ひともじのぐるぐる」です。『ひともじ』とは、普通は分葱(わけぎ)、ノビルとか呼ばれているが、熊本のものは、少し太めで白根のふくらみも大きな独特なもの。生えている形が『人』の文字に似ているから『人文字(ひともじ)』だといわれているらしい。この『ひともじ』を軽く茹でて冷やした後、白根の少し上を折り、白根を軸に『ぐるぐる』とまきつけることから、独特の名前がついた。江戸時代に生まれたという熊本の郷土料理です。甘くてすっぱくて少しピリッとした酢味噌をかけて食べるのが定番。この酢味噌が『ひともじ』の旨味を爽やかにひきたてるのです。一口でパクリといただく。ザクッという心地よい歯応えの後に、『ひともじ』が持つ独特の香り、甘味、辛味が口の中いっぱいに広がるのです。


2019.05
紅花(こうか) 埼玉県桶川市
分   類:理血(活血化瘀)類
性味/帰経:温・辛・甘/肝・心
働   き:活血祛瘀・潤腸通便
食材紹介者:小野 礼子

紅花は山形県の「最上紅花」が有名で、私の故郷岩手県では手に入れることが難しく、埼玉県桶川の友人に話したところ栽培して送ってくださいましたので、ご紹介したいと思います。原産はエチオピアと言う事ですが、シルクロードを通って日本には5世紀ごろに渡来したと言われています。桶川も幕末には山形の紅花に次いで2位の生産量がありましたが、明治以降、中国産の紅花が盛んに輸入され、国内の生産は急速に衰退したと言われています。紅花は染料として使われますが、生薬、紅花油、口紅などにも利用されます。漢方薬の原料である乾燥した紅花は、温性で血行促進作用があり、生薬は「養命酒」にも含まれています。桶川では平成8年から「紅花の郷」として市民の花として町おこしを行っています。
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2019.04
もんげーバナナ 岡山県岡山市
分   類:清熱類
性味/帰経:寒・甘/胃・大腸
働   き:精熱潤腸・解毒
食材紹介者:青柳 崇子

濃厚な甘みで美味しい「もんげーバナナ」を頂いたのでご紹介します。熱帯果樹のバナナを日本でしかも無農薬で栽培し、岡山での露地栽培に成功させました。一旦氷河期の状態に戻してから植え直されるため、寒さに非常に強くなるだけでなく、成長まで速くなるそうです。『凍結解凍覚醒法』と名づけられたこの方法によって育ちの良い、かつ甘みの強い糖度24.8(一般的なバナナは糖度18.3)のバナナが出来ました。「もんげー」とは岡山の方言で「すごい」と言う意味。無農薬なので皮まで食べられます。
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2019.03
菊芋  神奈川県川崎市
分   類:祛湿(利水滲湿)類
性味/帰経:平・甘
働   き:利水祛湿・和中益胃・清熱解毒
食材紹介者:日高 和子

地元の農家の方が今年から本格的に栽培を始めた「菊芋」です。
芋類ではなくキク科の植物の塊茎の部分です。菊に似た花をつけることからこの名前がついたとか…。名前からじゃが芋、里芋を連想しますが、デンプンはほとんどなく「イヌリン」というノンカロリーの糖質が主成分です。血糖値に気をつけなければいけない方や浮腫み解消にも効果が期待されています。ノンカロリーなのでダイエット効果も。
よく洗って皮付きのまま適当な大きさに切ってきんぴらや、天ぷら、甘味があるのでサラダとして生でも食べられます。シャキシャキした食感が美味しいです。
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2019.03
岩出山凍り豆腐(豆腐) 宮城県大崎市岩出山
分   類:清熱類
性味/帰経:寒・甘/脾・胃・大腸
働   き:益気和中・生津潤燥・清熱解毒
食材紹介者:岡野定 玲子
 
仙台岩出山地方で昔ながらの生産・加工をしている凍り豆腐(こおりどうふ)をご紹介します。宮城産の大豆とにがりを使用し、岩出山の厳しい寒さにもかかわらず雪が少なく風もそれほど強くない気候を活かし、二度の凍結をさせるという独自製法で作られています。そのため弾力に富んだ固めの歯触りと滑らかな舌触りで、雑味が少ないのが特徴です。老化防止や免疫力の向上、骨粗鬆症や更年期障害の予防、コレステロール値の上昇を抑制、中性脂肪や血圧低下の働きがあると期待されています。大豆の風味が豊かで、煮崩れせず出汁がよく染み込みます。最近では郷土料理ばかりでなく、さまざまな料理に使われています。さらに、平成30年8月に地理的表示(GI)に登録されました。
*「地理的表示(GI)保護制度」とは、長年培われた特別な生産方法により、高い品質と評価を獲得した農林生産物・食品の産品の名称を、知的財産として保護する国(農林水産省)の制度。
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2019.03
海っ子ねぎ(葱白) 千葉県山武郡九十九里
分   類:辛温解表類
性味/帰経:温・辛/肺・胃
働   き:発汗解表・散寒通腸・解毒散結  
食材紹介名:奥平 純子
 
成東のまちづくり会議に参加したところ、九十九里浜の近くで作っている立派なネギを沢山お土産に頂きました。これまで食べたどのネギよりも美味しく感動したのでご紹介したいと思います。
九十九里には「海っ子ねぎ」というブランドネギがあります。2002年10月に関東地方を縦断した台風の塩害から生まれたネギです。大量の海水を含んだ潮風が台風により九十九里浜沿岸の野菜畑に吹き付け壊滅的な塩害をもたらしました。ところがネギだけは被害がなくいつもより美味しいネギになったそうです。その後ネギと海水との関係を研究し完成したのが「九十九里 海っ子ねぎ」とのことです。海水をかけたネギの方が真水で育つネギより、太く重く鉄分やカロテン量も増えるそうです。
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2019.02
ハタハタ(スズキ目) 秋田
分   類:補気類
性味/帰経:平(温)、甘 /脾、胃、肝、腎
働   き:補脾益腎、止咳利尿、安胎 
食材紹介名:鈴木 日出子
 
冬の日本海側で雷が鳴り響く頃に獲れることから、雷光の古語で霹靂神〈はたはたがみ〉から名前がついたといわれています。そのころに一気に店頭に大量に出回ります。
しょっつる鍋、から揚げや醤油漬け、はたはた寿司など、調理法はいろいろあります。メスの「ブリコ」といわれる卵巣が美味と言われているので、オスよりもメスの方を好む方が多いです。醤油漬けや三五八漬け(塩3、麹5、米8を合わせ漬け込んだもの)を正月に出してきて漬け焼きにすることも多く、秋田の冬の味です。
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2019.01
仙台せり(別名:芹菜〔きんさい〕、セロリ)宮城県仙台市
分   類:清熱類
性味/帰経:涼・甘・辛/肺・胃
働   き:清熱利尿・涼血止血
      高血圧、糖尿病、高脂血症の予防
食材紹介者:岡野定 玲子
 
セリは春の七草の一つですが、仙台ではお正月から仙台雑煮にはなくてはならないセリです。宮城県のせりの栽培は古く、文献によると玄和年間(1620年)には栽培がされていたとあります。現在宮城県のセリ生産量はトップクラスです。
昔から食されていたせりですが、ここ数年根っこの部分の美味しさが再認識されて人気が高まり、せりを丸ごと食べる「せり鍋」は大人気です。和食のお店、居酒屋などどこでも、冬の人気メニューになっています。ほくほくとした根っこの味わいは抜群です。
葉っぱ、茎、根っことそれぞれ違った味わいと食感が楽しめ、生でも食べられるのでサラダ、おひたし、汁物、鍋とさまざまな料理のシーンに合わせられます。
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2019.01
吹田くわい 大阪府吹田市
分   類:理血(活血化瘀)類
性味/帰経:微寒・苦・甘/心・肝・肺
働   き:行気通淋・化痰止咳
食材紹介名:渡辺 真里子
 
私が住んでいた大阪府吹田市は大阪府の北部・北摂地域にあり、1970年の大阪万博以降ベッドタウンとして開発が進みましたが、弥生時代の住居跡が発掘されるなど古い歴史を持つ街です。
くわいは水生生物で沼や水田など水の多い場所で育ちます。食用になるのは地下茎の先端部が膨らんだ塊茎と呼ばれる部分です。吹田くわいは300年ほど前の書物にも記録があり、味がよいことで知られ、貝原益軒の「大和本草」など多くの著名な本草書にも見られます。
急激な開発などで一時は絶滅の危機にありましたが、近年では伝統野菜として保存活動が盛んです。主に高級飲食店向けに出荷されるため身近ではありませんが、市のマスコットキャラクター「すいたん」のモチーフとして親しまれています。
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