No.065  
食 薬 名  肉桂(にっけい)
区   分  中 品
分   類  温裏類
性味/帰経  大熱、辛、甘/胃、脾、心、肝
働   き  1.補火助陽
 2.散寒止痛
 3.温経通脈
 4.引火帰原


肉桂は、クスノキ科の植物で、常緑高木で、その樹皮や根皮が香辛料や漢方薬として利用され体内を温めます。また、桂枝は、同じクスノキ科でも使用部位や薬効が異なり、枝を原料とし体表を温めます。肉桂は、別目名シナモン、ニッキとも呼ばれています。温裏類で、臓腑、血脈、骨を指す裏と呼ぶ部分を温め、冷えの症状を改善します。主に辛味で発散行気し、温性や熱性の性質を持ち、臓腑を温めます。性味は、大熱、辛、甘なので、陽性陰虚、血熱症、妊婦には禁忌です。帰経は、腎、脾、心、肝です。肉桂は、補火助陽、温通経脈、去寒止痛、引火帰元、温暖脾胃の働きがあります。粉末にしてお菓子の風味づけや料理に使用したり、焼酎やホワイトリカーにつけて楽しむことができます。なお、加熱により薬効の油成分が揮発してしまうため、調理は短時間で行います。

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