暮らしの中の身近な食薬        No.052

小松菜






小松菜の発祥は日本だと言われています。もともとは中国から入ってきた「クキタチナ」というカブの一種を改良して作り出されたという説があります。
 一般的に食べられるようになったのは江戸時代からで、江戸川区の小松川村に鷹狩りに来た徳川8代将軍吉宗公に、地元でとれた菜っ葉を入れて作ったすまし汁を献上したところ、おいしいと喜ばれ、菜っ葉に名前がないことを知った吉宗公は、盛んに栽培されていたのが東京都江戸川区の葛西や小松川地域だったことから、「小松菜」と名付けられたのが名称の由来です。現在、小松菜は年間8毛作されるほど効率よく生産され、一年中食すことができるようになりましたが、本来は冬の野菜になります。霜の降りる冬になると色見も濃くなり、甘みが増してきます。不足がちなカルシウムはホウレンソウの3.5倍も含んでいます。

<効能効果> 
分   類:滋陰類
性味/帰経:温、辛、甘/肺・肝・胃・大腸
効   能:養陰清熱 腸燥便秘
      利肺鎮咳 風寒の咳、肺虚の喘息、咳

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「小松菜と松の実のお粥」はいかがでしょう!

材 料
:米80g、小松菜2株、松の実30g、卵1個、塩、サラダ油適宜

作り方:
1. 小松菜、松の実はみじん切り、卵は塩を少々加えて炒め
  取り出しておく。
2. 米を水800㏄に入れて粥をつくる。
3. お粥ができたら、1の材料を加え塩で調味する。

効 能:滋陰養胃
小松菜は、肺、肝、胃、大腸経に入り、養陰潤燥。滋陰の卵・松の実を合せ、胃陰を滋養します。

参考:「中医薬膳学」辰巳洋

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