暮らしの中の身近な食薬        No.050

大豆







約2000年前弥生時代に、原産地である中国から朝鮮半島を通じて入ってきたと言われています。奈良時代に入ると中国との交流が盛んになり、仏教とともに味噌や醤油など大豆の加工品や加工方法も伝わってきました。奈良時代に書かれた日本最古の歴史書「古事記」にも「豆」という字が記されています。古くは「おおまめ」と呼ばれていたそうです。当時、大豆は特別な食物だったようで、一般には普及していませんでしたが、広く栽培が始まったのは鎌倉時代以降と言われており、仏教が広く普及しており、その影響で肉食が禁止されていたため、身体に必要なたんぱく源を味噌や納豆から得ていました。大豆の栽培が広まっていき、時代とともに加工技術も発達していくことで、味噌、納豆、醤油、豆腐、きな粉、おから、ゆばなど様々な加工品が作られ、私たちの食生活になくてはならないものとなっていきました。 大豆には、脂質、炭水化物、食物繊維、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、ビタミンE、ビタミンB1、葉酸など様々な栄養素が含まれます。大豆イソフラボンは、植物性ポリフェノールの一種で、若々しく保つ力で有名ですね。特徴的なのは、「大豆オリゴ糖」。腸内で善玉菌を増やす働きがあり、甘味が強く、カロリーは砂糖の半分と言われています。

<効能効果> 分   類:利水滲湿類
       性味/帰経:平、甘/脾、胃、大腸
       効   能:健脾益胃、潤燥利尿       

<IT部おすすめ>
薬膳インタビューで鷲見海智袴さんから、大豆の簡単で美味しい調理法を紹介していただきました。

【︎ 茹で大豆 】

材 料
:大豆 1カップ 、水 3カップ 、塩 小匙1/2

作り方:①直径15cm位の鍋に水を入れ火にかける。
    ②沸騰したら小匙1/2の塩を加え、洗った大豆を入れて火を止め、鍋に蓋をして
     冷めるまでおく。
    ③再び火にかけ沸騰したら弱火にして固ゆでの枝豆位の硬さになったら火を止め、
     鍋の蓋をして冷めるまでおく。

大豆の使用法
1.そのままおつまみに、サラダ、うどん、料理の付け合わせに。
2.煮汁と一緒に大豆ご飯に。


ご紹介食薬の掲載履歴はこちら▶︎ この章のトップへ▶︎