暮らしの中の身近な食薬        No.048

苦瓜(ゴーヤ)











ゴーヤの原産地は、インド東北部で、中国には明代(14世紀末)に伝わり、日本へは中国経由で慶長年間(1596~1615)に渡来したといわれており、1713年に残された書物「琉球国由来記」に苦瓜という言葉が書かれています。沖縄県や南九州を中心に広がり、県外に出荷されるようになったのは1993年で、沖縄料理ブームとともに、日本全国に広がっていきました。 ゴーヤという呼び名の由来にはさまざまな説があり、苦瓜を中国語読みすると「クーグア」という発音になり、それがゴーヤへと変化したと言われています。

<効能効果> 分   類:清熱瀉火類
       性味/帰経:寒性、苦味/心、脾、胃
       効   能:1 清暑止渇:熱病の発熱、熱射病、口渇、発汗       
             2 清肝明目:口苦、目赤、熱毒腫瘍 

<IT部おすすめ>
苦瓜を使ったお茶を2品ご紹介します。

1.苦瓜白菜茶
材 料

苦瓜・・・・・・・1/2本(55g)
白菜・・・・・・・2枚(90g)
バナナ・・・・・・1/2本
水・・・・・・・・300ml
作り方
① 湯を沸かし、種を取った苦瓜と白菜を湯通しし、取り出して相楽刻む。
② ①とゆで汁200ml、皮をむいたバナナをミキサーにかける。
身体に熱がこもると皮膚に現れることがよくあります。苦瓜、白菜、バナナはともに清熱類の食材で、排便によって熱を体外に排出させます。肌のトラブル、赤み・吹き出物を改善します。

2.緑豆苦瓜茶
材 料

緑豆・・・・・・・50g
苦瓜・・・・・・・1/2本
水・・・・・・・・200ml
作り方
① 水200mlを沸かして緑豆をさっと茹で、汁を冷ます。
② 苦瓜を適当な大きさに切る。
③ ①の汁、②をミキサーにかける。
緑豆は涼性で心・胃の熱を取り、津液を生じて毒を取り除きます。苦瓜は寒性で、心・脾・胃の熱を取って喉の渇きを止めます。のどの渇き、多飲、口と舌の乾燥、頻尿を改善します。

参考:「薬膳茶のすべて」辰巳洋著  

ご紹介食薬の掲載履歴はこちら▶︎ この章のトップへ▶︎