暮らしの中の身近な食薬        No.041

枸杞子









中国では3000~4000年もの昔からクコの果実や葉、根皮が漢方薬や民間薬として親しまれ日本には平安時代に伝えられたといわれています。文徳天皇はクコを栽培するための庭園を持っていたとされ、徳川家康は、クコの愛用者としても有名です。枸杞の由来は、枸橘(からたち)のようにトゲがあり、杞(ヤナギ)のように枝がしなやかなであることから名づけられました。また、クコの根が骨のような形をしているため、根皮は生薬名で地骨子(ジコツヒ)と呼ばれるようになったと言われています。
乾燥させた果実・根皮・葉は、それぞれ枸杞子(クコシ)・地骨皮(ジコツヒ)・枸杞葉(クコヨウ)と呼ばれます。近年では、スーパーフードとしてゴジベリーと言われ注目されています。

<効能効果>
分   類:滋養類
性味/帰経:平性/甘味/肝、腎、肺
働   き:滋補肝腎:足腰疼痛無力、遺精、めまい、頭のふらつき
      益精明目:白髪、視力衰退、眼精疲労、風にあたると涙が出る
      潤肺止咳:肺腎陰虚の慢性咳、喘息

<IT部おすすめ>
「梨と枸杞子のゼリー」
寒くなり空気が乾燥する時期は、喉が痛くなったり咳がでたり身体が津液不足の状態になります。滋陰潤肺、益胃生津の作用をもつもので肺を潤すようにしましょう。梨と枸杞子のゼリーは如何でしょう!

材 料(2人分)
梨のコンポート
梨・・・・・・・・・200g(正味)
枸杞子・・・・・・・10g
レモン輪切り・・・・1枚
(a)砂糖・・・・・・20g
(a)蜂蜜・・・・・・大匙1
(a)水・・・・・・・150ml ゼリー液
粉ゼラチン・・・・・5g
熱湯・・・・・・・・50ml
砂糖・・・・・・・・10g
水・・・・・・・・・100~200ml

作り方
①梨の芯と皮をむき6等分して、(a)の材料とレモンを入れた小鍋であくを取りながら10分煮て梨のコンポートを作る。梨は角切りにして、梨シロップと別々にして置く。枸杞子を戻す。
②粉ゼラチンを熱湯で溶かす。
③梨シロップと水で200mlにして砂糖を加えて鍋にいれ弱火にかける。溶けたら➁の粉ゼラチンを加えて容器に入れゼリー液を作り、冷蔵庫で冷やす。
④ゼリー液が少し固まったところで、角切り梨と枸杞子を加え更に冷蔵庫で冷やし固める。
⑤ガラスの器にスプーンで大きくすくって盛り付ける。

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