|  市川君子さん
プロフィール:静岡県富士宮市出身、食物学科卒業。市の教育委員会で小学校、中学校の栄養士として勤務。結婚後都内に住む。子供が高学年になり、東京都の産休栄養士として登録。定時制の高校栄養士、小学校の栄養士として勤務。その後所沢に移り埼玉県栄養士、所沢在宅栄養士として所属。東京栄養士薬膳研究会でカレンダー作りに参加。最近では所沢特別支援学校に勤務し支援学校について学ぶ。又、狭山、所沢在宅栄養士として国民栄養調査のお手伝いをする。国際薬膳師、中医薬膳栄養士、国際薬膳師会学術部理事

①栄養士として長くご活躍されていますが、その後に国際薬膳師と中医薬膳栄養士の資格を取得され、違いをどのように思いましたか?
所沢栄養士会の友達が東京栄養士薬膳研究会の薬膳の理論や、薬膳料理の実習に参加している事を知り、興味があったので参加させて頂きました。講義を受けていた時は仕事をしていたので講義の内容では漢字の字は書けない、読めないし覚えるのが大変でした。
中医学の特徴は「弁証論治」=病気を総合分析して治療法を決めること、整体観=人間と自然界との調和を考える、よって中医学では西洋医学と違い人間と自然界の関係を重視して治療を考える。又、養生、四季によって治療薬が変わるという事も学びました。
②東京栄養士薬膳研究会では、薬膳カレンダー作りに参画されています。内容が豊かでとても好評なカレンダーですが、企画にはどのように力を入れられていますか。エピソードなどはありますか。
2016年からカレンダー作りを始め、今年で薬膳カレンダーは8回になります。「よくみられる体調不良の薬膳対策と料理」がテーマで、専門的な薬膳知識が要求されますので和田先生のご指導をお願いしていました。症状や病名が違っても証が一致すれば同じ薬膳を応用できる事も分かりました。2か月を2人で担当しますのでレシピが重ならないように考え、特に1月担当の時は、体質のタイプを考えながら、少しでも素敵な献立をと思って、お皿やテーブルクロス等ダブらないようにします。調理開始から撮影迄、朝から大変ですが、慣れれば少し工夫して作ってみよう と思いました。食器、テーブルクロス、薬膳茶についても学ぶことができました。本棚にこんな参考書も買ってあったのだと反省し読み直しの機会にもなりました。海老原先生、和田先生、フォトグラファーの錦織さん、担当の役員の皆様お世話になりました。
③いろいろと薬膳を作られてきた中で、(今の季節でなくても)最も効果効能の高いと思われた薬膳メニューはありますか?どのような症状に対してどのようなメニューですか? 鬱症について、今まで健康な方でも、ストレス等によってなる方がいます。症状では、気分が落ち込む、人との付き合いが苦手になる、外出もおっくうになります。そのような時には心脾両虚、健脾養心。益気補血をします。食材は鶏肉、香味野菜、山芋、陳皮等を使用して作成します。鶏肉味噌漬けの野菜添えのレシピはいかがでしょう。(写真)
家族には、三食、バランスの良 い食事を摂るように心がけています。適度の運動もするようにとアドバイスしています。今の所、健康で薬も飲んでいないので、塩分等に気を付けて、食べすぎに注意し運動も取り入れ、友達等とランチしたり、おしゃべりしたり。笑いが一番と思いながら、穏やかな日々を送ることですかね。
④食薬同源、おすすめの身近な食薬を教えてください。
里芋について、所沢の里芋は県でも生産量1位。中でも所沢の里芋は味もよく市場でも有名だそうです。昔、親芋は畑に捨てられていましたが今ではコロッケ等に活用されていいます。(余談)
⑤今後はどんな未来図をお持ちですか?
これからも薬膳について研鑽していきたいと思います。海老原先生は人に教える事で薬膳を勉強するとおっしゃています。日本栄養士会代表理事会長中村丁次先生の彩の国健康づくり提唱の集い「ジャパンニュートリションを世界」という研修会は、栄養改善により誰も取り残すことなく、持続可能で健康長寿を可能にする栄養を世界に発信する事が大切である、という内容でした。講演の最後に栄養士は誇りを持てと言っていました。
先日、同期の中島さんが日光で薬膳ご飯とトルコランプの工房「シャカンカン」のお店を開店しました。埼玉の薬膳仲間と早速行って来ました。素敵なお店でしっかり薬膳のお料理と薬膳茶を頂きました。東照宮参拝、湯葉お結び等のお土産をゲット、楽しい旅の一日で心も体も温まりました。食べることは好きなので、今度は富士宮のお友達のお店にも伺おうかなと思っています。この頃、友人の体調が宜しくないので、栄養の事、食材選び等もう一度勉強しなおしながら、応援したいと思っています。

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