薬膳インタビュー           No.049 

岡本正子さん










プロフィール:東京生まれ。3人の子どもを育てながら40才で栄養士の資格。矢島助産院に非常勤で勤務しながら管理栄養士の資格取得。子供をもったことで食の大切さを実感。助産院に勤めたことから、たくさんの妊婦さん、赤ちゃん、幼児さんと関わり、様々な経験から『自然なお産献立ブック』『子どもが元気に育つ毎日の簡単ごはん』『おいしい症状別レシピ 妊娠&授乳中のごはん150』最新刊『妊娠・授乳期の気になる症状改善レシピ200』などを執筆。助産院での経験は基本であり宝と思っている。各地で食育講座、講演活動、薬膳料理講習会を行う。ごはんBLOGを日々更新して、助産院の食事つくり、出張料理の内容、薬膳講座のこと、料理レシピ、義理のご両親のサポート状況を紹介している。管理栄養士・国際薬膳師・中医薬膳専門栄養士

①薬膳に興味を持たれたきかっけは何ですか?
母は料理が得意ではありませんでしたが、身体を冷やさないようにすることは、随分言われてきました。子どものころから、親から伝えられた養生法が中国から伝わった知恵であること、自分も不調のとき鍼灸に助けられたこと、東洋医学に対して信頼を持っていることがきっかけだと思います。自分は陽虚体質ですので、いつも身体を冷やさないよう気を付けてきたように思います。助産院に勤務して、健康の維持・増進に西洋栄養学だけではカバーできないことが多いと感じました。

②「自然、元気に育つ、症状改善」などが食作りのキーワードのようですが、レシピを作るうえで最も大切にしていることは何ですか?妊婦さんやお母さんからは、どんな意見がありますか?

風土や、体質、体調、季節に合わせて、自然を大事にすること。人工的なもの、不自然なものは、ヒトの体に合わないと思っています。ひとりひとりが違うことを肝に銘じています。薄味だけどおいしい、特別な食材を使わず身近にあるもので作るので、誰にでも作れそう、彩りがいい等々のご意見をいただきます。きれいな色あいに仕上げると、おのずと栄養バランスがよくなることもお伝えしています。ご入院中のママさんに作り方を質問されて、レシピをお伝えすることもあります。子育てママさん方のご意見に耳を傾けることも大事にしてきました。毎日のことですから、難しくなく、経済性も大切にしています。

③BLOGで発信するようになったのはなぜですか? 発信することで、変わったことありますか?心がけていることはありますか?
新しいことに挑戦するということで、調べながらWebサイトを作り、しばらくしてBLOGも始めました。管理栄養士の国家試験の勉強も、子どもが小さく、助産院のパート勤務をしながらでしたが、どんな時でも、毎日少しでも勉強するということを続けました。毎日続けることを何より大事にしています。毎日続けることで、アクセスも増え、続けることに手ごたえを感じました。1日も欠かさずアップしようと決め、多分5年以上は毎日更新し続けています。BLOG経由で、レシピ本発行に繋がったこともあります。養成講座の講師をしている産後ドゥーラさんたちも見てくださっていて、彼女たちに役立つようにと意識している記事もあります。私の近況をご存じで、いたわってもらったり、助産院で出産されたママさんたちからも見ていると言っていただいています。SNSのInstagramやFacebookでも繋がっている方がのぞいてくださっています。コロナ禍で、大事なコミュニケーションツールとなりました。心がけていることは、正直で率直であること、否定的表現をしないこと、個人情報に関して十分配慮すること等です。自分への励ましにもなっています。

④食薬同源、おすすめの身近な食薬を教えてください。
季節の身近な果実として「すいか」です。

⑤今後はどんな未来図をお持ちですか?
これまで、講師の仕事を多くしてきましたが、今一番やりがいがあるのが料理作りです。助産院での調理、出張料理、それに義父母の食事作りを含むサポートをできる限り続けていきたいです。ブログでも、もっとレシピの紹介をしたいと思っています。

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