扶正袪邪(ふせいきょじゃ)は、正気を助けて邪気を追い出すという治則です。「扶正」は、体の正しい気(生命力や免疫力)を補って、体を強化することです。「扶正」の治療は、体を内側から強化することで病気を予防し、また回復を促します。病気の影響で体が弱っていたり、慢性疾患にかかっている場合には、まず「扶正」の治療が重視されます。これを扶正後袪邪(ふせいごきょじゃ)といいます。例えば気虚や血虚といった体の衰弱がある場合には、先に補気や補血の食薬を使って体を整えます。
「祛邪」は、邪気(病気の原因となるもの)を追い払い、体外に排出することです。邪気には、自然現象の外的要因、また内的な要因も含まれます。祛邪の治療は、病気の原因を取り除き症状を軽減することにまず焦点を当てます。邪気が強くて症状が著しい場合(急な発熱や炎症など)には、祛邪の治療が優先されます。これを袪邪後扶正(きょじゃごふせい)といいます。風邪やインフルエンザなどの急性病で、邪気を速やかに取り除く必要があるときは、先に熱を冷まし、炎症などを沈めます。その後、必要なら不足している気や血などを補う方法をとります。

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