「治病求本(ちびょうきゅうほん)」は中医学治療の大原則です。病の根本原因をしっかり見極め、病気の根本治療を目指します。症状に対応する対処療法だけで病気の治療とせず、根本を求めるという考え方は中医学の根幹といえます。例えば痛みがある場合、「痛み止め」だけで対処することはしないで痛み止めで痛みを緩和しつつ(その標を治し)、痛みの根本原因は何なのか、痛みの根源(証)をつきとめて根本から治す(その本を治す)ことをめざします。原因不明、治療法がない、あるいは、病状が複雑な場合であっても、体質に対して治療方法をアプローチしていきます。
 日本人は脾が弱く、「脾虚+湿邪+寒邪」体質の人が多いといいます。新鮮な海の幸が豊富で、刺身など生の魚介類を好んで食します。生の魚介類・生野菜・果物・冷たい飲みものを「生冷飲食(せいれいいんしょく)」と言いますが、これを避けるだけで、冷えが原因の頭痛、腰痛、神経痛などを改善する養生法となります。冷たい飲食は胃腸を冷やし消化酵素の働きをにぶらせ、胃腸での消化・吸収も不十分にします。消化酵素が効率よく働くのは37度。自身の深部体温を損なわないほどの暖かな温度帯の飲食を求めていくと、気血のめぐりもよくなり冷えが改善し、頭痛も治まる。本を求めて病を治します。

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