11月7日は「立冬」で冬の始まりを意味します。この日から立春の前日までが冬です。木の葉が落ち動物たちは冬眠状態となる季節です。自然界は陰陽消長がゆるやかになり、人間もそろそろ身体を休める時期に入ります。11月22日は「小雪」(しょうせつ)です。冬になったが雪はまだ多くない頃という意味です。 空気が乾燥するので、口鼻の乾燥、咽頭の痛みや渇き、皮膚の乾燥の症状がでます。

◎今回のレシピについて
宮城県の会員さんから、仙台の「曲がりねぎ」と伊豆沼の「蓮根」のご紹介がありました。
普通の葱はまっすぐに伸びたものを言いますが、名前の通り根元の部分から大きく曲がっています。この地方の地下水位が高く、まっすぐに育てることが困難だったので寝かせて栽培しているのです。その分、白い部分が長く甘みと柔らかさがあり人気があるそうです。
宮城県北部にある伊豆沼は、2020年東京オリンピックの長沼ボート会場として候補になったところですが、蓮根の産地として有名です。節と節の間が短く太いのが特徴だそうです。葱と蓮根を使った乾燥するこの時期にピッタリのレシピが届きました。


11月(立冬・小雪)のおすすめ薬膳

考案:考案:岡野定 玲子 
監修:日本国際薬膳師会認定部(写真、レシピ等の転用禁止)

  素材名:鮭、葱、蓮根、牛乳、白胡麻、松の実


補肺潤燥
鮭・・・・・・・・・・・・・
葱・・・・・・・・・・・・・
松の実・・・・・・・・・・・
蓮根・・・・・・・・・・・・
白胡麻・・・・・・・・・・・
バター・・・・・・・・・・・
塩・胡椒・・・・・・・・・・
白ワイン・・・・・・・・・・
冷凍パイシート・・・・・・・
2切れ
1本
大さじ1
10㎝
大さじ3
20g
適量
大さじ1
1枚
(20×20cm:小さいものは2枚使用)

アパレイユ(フランス語で「たね」のこと)
卵・・・・・・・・・・・・・
牛乳・・・・・・・・・・・・
生クリーム・・・・・・・・・
生姜のしぼり汁・・・・・・・
塩・胡椒・・・・・・・・・・
ナツメグ・・・・・・・・・・
2個
50ml
50ml
小さじ1
適量
適量

1. ・鮭は骨と皮を取り除き、食べやすい大きさに切り、塩・胡椒で
 下味をつける。
・ねぎは適当な長さに切り、焼いて1~2㎝くらいに切る。
・レンコンはピーラーで皮をむき、薄い輪切りにし、水にさらし
 アク抜きする。
・パイシートは常温に戻し、小麦粉をふった台の上でのばし、
 パイ皿にのせる。余分な部分は切り、ふちに張り付け、底に
 フォークで穴を開ける。
2. ボウルにアパレイユの材料を混ぜ合わせる。
3. フライパンにバターの1/2を入れ蓮根を炒める。表面が透明になってきたら軽く塩・胡椒し、白胡麻をふり、皿に取り出す。
4. 同じフライパンに残りのバターを入れ、鮭の両面を焼き、白ワインをふり入れてふたをし、2分ほど蒸し焼きにする。
5. パイシートに蓮根、鮭、葱の順に敷き、2.のアパレイユを注ぎ、上に松の実を散らす。180℃に温めておいたオープンで25分くらい焼く。

鮭・・・・・・・

葱・・・・・・・

松の実・・・・・

白胡麻・・・・・

卵・・・・・・・

牛乳・・・・・・

蓮根・・・・・・

小麦粉・・・・・
温裏類  温 甘 / 脾、胃       
健脾温胃和中、補益気血
辛温解表類  温 辛 / 肺、胃
発汗解表、散寒通腸、解毒散結 
滋陰類  温 甘 / 肺、肝、大腸    
益肺潤燥、健脾滑腸
滋陰類  寒 甘 / 肺、脾、大腸    
清熱滑腸、行気通脈  
滋陰類  平 甘 / 肺、心、脾、肝、腎 
滋陰潤燥、清咽開音、養血安胎
滋陰類  平 甘 / 心、肺、胃     
生津潤膚、補肺益胃 
理血類  寒 甘 / 脾、心、胃    
健脾開胃、養血生肌、止瀉
清熱類  涼 甘 / 心、脾、腎     
清熱除煩、養心安神、補益脾胃

11月は風が冷たくなり乾燥や寒さも増してきます。咳や痰、喘息、気管支炎などの呼吸器系の疾患にかかりやすくなります。
鮭は補益気血・臓腑の働きを高める食材です。身体を温め、エネルギーを補う目的として鮭・葱・生姜を選択しました。調味料として胡椒、ナツメグを少量使いました。
また、滋陰類の卵、牛乳、白胡麻、松の実などは身体の中から潤いを与えてくれます。蓮根・鮭・小麦粉は脾を元気にしてくれます。
冷えを取り除き、身体を温め、全身のエネルギーを補うことをポイントにした食材を選びました。

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