「健脾理気」とは、気の巡りを良くし脾胃の機能を調え、気血生化を助ける治療法です。春は発陳(はっちん)といい、色々な生き物が新しく生まれ息吹く時期です。人も陽気が徐々に強くなり、冬の間にたまった老廃物などを出し新陳代謝が旺盛になります。この時期は、春の陽気に従って適度に活動し、「健脾理気」をして代謝を促進し免疫力を高めていくと良いでしょう。「健脾理気」によい食薬に玉ねぎがあります。性味は辛・甘/温、帰経は脾・胃・肺・心です。脾胃の巡り(食欲不振や胃もたれなど)、気の巡り(胸脇部やおなかの張りなど)、血の巡り(血行促進・血栓の予防など)、水の巡り(余分な水の排出を促進しむくみをとる)をスムーズにします。現代では、たまねぎの辛味成分の硫化アリルは、新陳代謝を盛んにし血液をサラサラにする働きがあると言われています。3月から4月に旬を迎える新玉ねぎは、生で食べられますので硫化アリルを効率良く摂ることができます。また、皮に含むケルセチンは実の部分より30倍も多く、活性酸素を取り除く働きがあります。皮も利用しましょう。
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