Vol.007 鷲見美智子さん
プロフィール:1936年生まれ。栄養士養成短大を卒業後助手として勤務。末娘の中学進学を機に栄養士養成短大に専任講師として就職。管理栄養士、消費生活アドバイザー・他各種の取得。更に北京中医大学日本分校に通い国際薬膳師の資格を取得。本草薬膳学院設立時から顧問となる。中国薬膳研究会より国際薬膳師資格審査の委員を委任される。一般社団法人日本国際薬膳師会副会長


此度、辰巳洋会長先生のご好意により、共著を世に送り出すことができ心から感謝申し上げております。また、一般社団法人日本国際薬膳師会設立20周年記念大会にご参加の皆様のお手元にも届けさせて頂くことになりましたこと、大変嬉しく存じます。近年、我が国においては人生100年時代と言われ平均寿命は延びています。しかし日常生活に制限のある「不健康な期間」が10年位あるのが現実です。私達の願いは健康寿命の延伸ではないでしょうか?
日々の健康を守る大切な要素の一つに「日々の食の在り方」があります。毎日の食事を考える時、私達日本人は通常現代栄養学の知識に基づいています。効率よく体系化された現代栄養学は極 めて偉大な存在で私達はそこから大きな恩恵を受けております。しかし、私が薬膳の知恵、即ち中医学の理論に基づく食べる人の体質や証に合わせて選び、調理法を行うことを学ばせて頂いてから現代栄養学と薬膳がもっと近いものになれないかと考えておりました。薬膳学が日常の食に自然に取り入れられ、日々の健康に役立てられたら本当に素晴らしいことではないでしょうか?
本書は私達日本人にとって食事の基本となる「ごはん」の炊き方からはじまり、日常生活で食されているごく普通の料理を簡単に作れるように工夫しました。ここで「手作り」を強調するのは、手作りによってこそ料理は食べる人達に大きな影響を与えるからです、手作りであれば調理者は使う素材を十分管理できますし、なにより作る人と食する人との間に温かい心の結びつきが生まれます。健康的な手作りの食べ物を囲んで団らんが豊かの“こころ”を私達に与えてくれます。
一人でも多くの方がこの本を手にされ、毎日の食生活に役立たせて頂ければ私にとって 望外の喜びです。 |
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