2020.04
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おかわかめ(ツルムラサキ) さいたま市
分 類:民間食用になる薬草
性味/帰経:寒・酸/大腸
働 き:解熱消炎、滋養、大小腸通便
食材紹介者:吉積幸子
おかわかめという野菜をご存知ですか?ツルムラサキ科のアカザカズラで、別名「雲南百菜」と呼ばれ、中国から長寿の薬草として伝わりました。海藻のわかめではなく、つる性の植物です。味噌汁に入れると、見た目、食感とも、わかめとよく似ていることから、この名がつけられたそうです。JAの直売所で販売されていますが、家庭菜園でも簡単に作れます。栄養価が高く、葉酸、マグネシウム、ビタミンAが多く含まれています。葉を刻むとぬめりが出て、青臭く感じられますが、サッとゆでて水にさらして、お浸し、胡麻和えやサラダなどにすると美味しいです。 |
2019.12
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狭山茶(茶葉) 埼玉県所沢市
分 類:清熱類
性味/帰経:涼、苦/心、肺、胃
働 き:清利明目、生津止渇、消食止利、利尿消腫
食材紹介者:宮崎早苗
私の住む所沢は、狭山茶の名産地です。お茶の産地の中でも、最も北に位置し、茶葉にとっては寒地なので、葉肉が厚く、うまみが濃いのだそうです。『お茶は狭山でとどめさす』というように、苦味、渋味、甘味があり後味がスッキリとした、美味しいお茶です。お茶を買いに行き、お店の中が香ばしい香りがしていたら、ほうじ茶も買わずにはいられません。冬のほうじ茶は、ほっこりするのに、無くてはならない味です。最近は、各農家で紅茶も作られるようになりました。それぞれの農家で、紅茶の味が違い楽しみの一つです。 |
2019.06
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蚕豆(そらまめ) 埼玉県所沢
分 類:祛湿類(利水滲湿類)
性味/帰経:平・甘/脾・胃
働 き:健脾利湿、補中益気
食材紹介者:宮崎さなえ
蚕豆はマメ科ソラマメ属で、大豆、落花生、豌豆、隠元豆、ヒヨコ豆と共に6大食用豆と呼ばれています。日本には奈良時代に伝えられました。名前の由来は実の形が蚕に似ているからだそうです。水の代謝を調整する働きの祛湿類で、むくみなどの症状や、カリウムを多く含むことから塩分を排泄する働きがあり高血圧にもよいとされています。露地物は通常秋に種をまき、春に花を咲かせて5月頃収穫されます。所沢でも10月に種をまき、6月に収穫します。鹿児島産は年末頃から出荷されますが、旬は4月から6月にかけてで、その多くは埼玉産です。実がやわらかく甘く本当にさっと湯がくだけで出来上がります。今が旬でおすすめです。 |
2019.05
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紅花(こうか) 埼玉県桶川市
分 類:理血(活血化瘀)類
性味/帰経:温・辛・甘/肝・心
働 き:活血祛瘀・潤腸通便
食材紹介者:小野礼子
紅花は山形県の「最上紅花」が有名で、私の故郷岩手県では手に入れることが難しく、埼玉県桶川の友人に話したところ栽培して送ってくださいましたので、ご紹介したいと思います。原産はエチオピアと言う事ですが、シルクロードを通って日本には5世紀ごろに渡来したと言われています。桶川も幕末には山形の紅花に次いで2位の生産量がありましたが、明治以降、中国産の紅花が盛んに輸入され、国内の生産は急速に衰退したと言われています。紅花は染料として使われますが、生薬、紅花油、口紅などにも利用されます。漢方薬の原料である乾燥した紅花は、温性で血行促進作用があり、生薬は「養命酒」にも含まれています。桶川では平成8年から「紅花の郷」として市民の花として町おこしを行っています。 |
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