
2021.1
※写真提供:トラフグ(市場魚貝類図鑑より)
湯引き料理(Kyushu-Fanより)
|
ガンバ(フグ) 長崎県島原市
分 類:利水滲湿類
性味/帰経:温、甘/脾、肝、肺
働 き:補虚祛湿、殺虫
食材紹介者:市川兼二朗
島原地方の言葉で「ガンバ」とはフグの事を指します。フグは関西方面はテッサと呼ばれる薄く切った刺身を食しますが、島原は少し厚めに切ってそれを熱湯にさっと潜らせ冷水につける「湯引き」で食します。
テッサの場合、ポン酢にモミジオロシで食しますが、「ガンバ」の場合薬味は醤油にニンニク、梅肉等を使います。また、煮つけでも食します。煮付けを「ガネ煮」と言い、醤油、ニンニク、梅肉、砂糖、酒、味醂等を入れて甘辛く煮付けます。何故「ガネ」と呼ばれるかと言うと、諸説ありますが、ワタリ蟹の肉質に似ていることからと言われています。
フグというと高級魚の代名詞ですが、地元ではよく食べます。高級なトラフグもたまに食することがありますが、多くは食卓に並ぶのはナシフグです。冬から春にかけての今がシーズンです。 |