暑くても鍋一つで簡単にできる、食欲なくてもスープなら口にしやすく、水に溶けた栄養素も余すことなく摂れる、具沢山ならおなかも満足。豚ひき肉はうま味が出やすく、トマトの植物性のうま味もあるので出汁いらず。塩分は少ない(一人分0.6g)が仕上げにレモンをぎゅっと絞ることで風味よく苦味が和らぎかつ、味も引き締まり減塩効果もあります。


「心」の機能を高める薬膳

考案:三宅弘美
使用した文献:食薬学(教科書)、早わかり薬膳素材、体質改善のための薬膳
アドバイス:日本国際薬膳師会認定部(写真、レシピ等の転用禁止)

素材名:苦瓜 トマト 豚肉


清熱滋陰
(2人分)
苦瓜・・・・・・・・・・
トマト・・・・・・・・・
豚ひき肉・・・・・・・・
緑豆(茹で)・・・・・・レモン・・・・・・・・・
【調味料】
生姜・・・・・・・・・・
水 ・・・・・・・・・・
ごま油・・・・・・・・・
塩・・・・・・・・・・・
胡椒・・・・・・・・・・
醤油・・・・・・・・・・

150g(1/2本)
150g(1個)
100g
50g 
15g(くし形1/6)

10g
400ml
小匙1(小匙1/2ずつ使う)
小匙1/2 
少々
小匙1

1. 鍋にごま油小匙1/2、みじん切りの生姜を入れ火にかけ、香りがしたら豚ひき肉を入れる。
2. 豚ひき肉に塩小匙1/2、胡椒をしてしっかり炒め、脂が出たら1cm角に切ったトマトを加えさらに炒める。
3. 苦瓜は縦半分に切り種を取り薄切りにし、2の鍋に加え炒める。
4. 苦瓜がしんなりしたら水400mlを加え中火で煮る。煮立ったらアクをとり茹でた緑豆を入れる。
5. 残りのごま油1/2と醤油小匙1で味を調える。
6. 器に盛り、好みでくし形に切ったレモンをしぼる。

苦 瓜・・・・・・・・

トマト・・・・・・・・

豚 肉(ひき肉)・・・

緑 豆・・・・・・・・

レモン・・・・・・・・
清熱類  寒・苦/心・脾・胃
     清暑止渇
清熱類  微寒・甘・酸 /肝・脾・胃
     生津止渇
補陰類  平・甘・鹹/脾・胃・腎
     滋陰潤燥
清熱類  涼・甘/心・胃
     解暑生津 清熱解毒
収渋類  平・酸・甘/ 脾・胃・肺
     開胃消食

夏の暑さは火邪で五行の心に負担をかける。苦瓜は苦味で心に帰経し清暑に導く。トマトは火邪のストレスで低下した肝気を酸味で助け、同じく陰不足で運化機能が弱った脾胃の消化力を高める。滋陰作用のある豚肉で補陰し、脾胃・腎が滋養される。レモンの香りは肝気を巡らせ疏泄作用に働きかけ消化力を高めるとともに必要以上に水分が出てしまうのを留める役割を果たす。


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