肝は血液を貯蔵する臓器なので、陰血不足で肝の疏泄が悪くなり、気滞の原因になります。補血の食材のイカ・人参と活血の食材の青梗菜で血の巡りをよくしました。気の巡りが悪い「気滞」や血液がドロドロで巡りが悪い「瘀血」は、気の上衝がおこりやすくイライラするため、理気の食材の玉ねぎ・豌豆・陳皮・文旦を使い気の流れがスムーズになるよう考えました。


「肝」の機能を高める薬膳

考案:西山睦美
使用した文献:食薬学(教科書)、薬膳素材辞典
アドバイス:日本国際薬膳師会認定部(写真、レシピ等の転用禁止)

素材名:玉ねぎ、スナップエンドウ、イカ



疏肝理気
玉ねぎ・・・・・・・・・
スナップエンドウ・・・・
文旦(金柑・柚子)・・・
いか・・・・・・・・・・
人参・・・・・・・・・・
青梗菜・・・・・・・・・黒木耳・・・・・・・・ 
<調味料>
A:陳皮のみじん切り・・
  酒・・・・・・・・・
  醤油・・・・・・・・
  塩・胡椒・・・・・・
ごま油・・・・・・・・・
100g(1/2個)
30g (10 本) 
100g (1/4)
100g
50g(1/3本)
100g(1株)
10g

小匙1/2
大匙1
小匙1
適量
大匙1

1. イカを下ごしらえして洗い水気を切る。片側に飾り包丁を入れ一口大の削ぎ切りにする。Aの調味料で和え15分ほど下味をつける。
2. 黒木耳は水で戻し、石づきを取り、一口大に切る。
3. 文旦は扇形の薄切りにする。
4. スナップエンドウは塩少々を入れ茹で、冷水に取り、水切りする。
5. 青梗菜は5㎝の短冊切り、人参は千切り、玉ねぎは薄切りにし、フライパンにごま油を入れ熱し炒める。黒木耳と文旦の半量を入れ炒め、塩胡椒(分量外)で味を整える。
6. 器に盛り、スナップエンドウ、文旦飾る。

玉葱・・・・・・

豌豆・・・・・・

文旦・・・・・・

イカ・・・・・・
  
にんじん・・・・

青梗菜・・・・・

黒木耳・・・・・
理気類 温・辛・甘・/脾・胃・肺・心
    健脾理気・和胃消食
理気類 平・甘/脾・胃
    和中下気、去湿利尿、解毒 補中益気
理気類 寒・甘・酸/胃・肺・脾・肝
    健脾消食 理気化痰
補血類 平・鹹/肝・腎
    養血滋陰 
補血類 平・甘・微苦 肺・脾・心
    養血・潤燥明目・健脾化滞
活血化痰類 涼・辛・甘・/肺・肝・脾
      行瘀散血 消腫解毒 清熱
理血類 平・甘/肺・胃・大腸
    涼血止血・潤肺益胃

春は肝が高ぶりやすい季節のために、イライラと怒りっぽくなるのが肝のトラブルの特徴です。また肝はストレスに影響されやすく、ストレスを受けると肝の機能が低下し、気の巡りが悪くなり、気分も落ち着かず、心身が緊張したままの状態になり、体調も優れなくなります。気の巡りが悪くなることから「気滞」と言われます。気の巡りが悪くなると、同時に血の巡りも悪くなるので注意が必要です。


このページのTOPへ▲
今月の薬膳トップへ戻る▶︎

   
Copyright © 2016 JFMCM All Right Reserved.