今月は、2021年度新テーマ「五臓の機能を高めて感染症に負けない身体」の第一号です。コロナ禍の収束の見通しが立たない現在、重要なテーマと考えております。感染症対策としてご活用いただければ幸いです。(認定部)
今回のレシピのテーマは「心」です。
暑い時期は、冷たい物を食べる事が多く、食欲もだんだん落ちて、体力の低下と共に、疲れが生じます。こんな時は、なるべく身近な食材で、短時間で彩りのある食卓に、と思い、冷蔵庫の中にいつもある、滋陰類の玉子と清熱類のトマトを選びました。玉子は五臓に作用し臓器の働きを高め体力の回復を促してくれます。平、甘の性質を持ち脾・胃を調和し、陰陽のバランスをとってくれます。赤い色のトマトは心経に入りやすく、心を養う事が出来ます。正気を高めて体調を調えましょう。オムレツの玉子を溶くとき、ホイッパーを使って泡立てるとふんわり仕上がります。20センチくらいのフライパンを使うときれいな形になります。

「心」の機能を高める薬膳

考案:松本しず子
アドバイス:日本国際薬膳師会認定部(写真、レシピ等の転用禁止)

素材名:玉子、トマト



滋陰清熱
玉子・・・・・・・・・・
牛乳・・・・・・・・・・
ミニトマト・・・・・・・
グリンピース・・・・・・
バター・・・・・・・・・
玉葱みじん切り・・・・・
レモン汁・・・・・・・・
オリーブ油・・・・・・・
蜂蜜・・・・・・・・・・
塩・胡椒・・・・・・・・
4個(200g)
40ml
100g
30g
20g
大匙1(15g)
大匙1と1/2
大匙2
小匙1/2 
少々

1. ボウルに玉子2個を割り入れ、牛乳20ml、塩、こしょう、湯通ししたグリンピース半量を加えて、よく混ぜる。
2. フライパンにサラダ油を入れてなじませ、バター10gを加えて熱し、1を流し入れる。フライパンをゆすりながら大きく混ぜ、形作る。
3. 同様にもう1人分作る。
4. ミニトマトのへたを取り、4~6つに切る。
5. 小鍋にオリーブ油、レモン汁、玉葱のみじん切り、ハチミツ、塩、こしょうを入れ、弱火で混ぜ合わせ、なじんだらトマトを加えて軽く合わせる。
6. 器にオムレツをのせ、トマトソースをかけ、レモンの皮をすりおろす。

玉子・・・・・・・・・

牛乳・・・・・・・・・

トマト・・・・・・・・

グリンピース・・・・・

レモン・・・・・・・・
滋陰類 平・甘/肺・心・脾・肝・腎   
    滋陰潤燥 養血安神
滋陰類 平・甘/心・肺・胃       
    生津潤膚 補肺益胃
清熱類 微寒・甘・酸/肝・脾・胃    
    生津止渇
理気類 平・甘/脾・胃        
    健脾益気
収渋類 平(涼)酸・甘/脾・胃・肺    
    生津止渇

気温が上がり、陽気が旺盛になると体がほてり、汗をかき喉が乾きます。脈拍も上がり心機能が活発になります。心の働きを良くする食材と精神を安定させる食材を選びました。玉子、牛乳は血や津液を補い、心気を丈夫にします。甘味・涼性のトマトは体のほてりを鎮め、精神を安定させる働きがあります。レモンの爽やかな香りは、心悸を補養します。


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